石破首相続投に強い意欲

最近の夏は人間の体温と同じ位、若しくはそれを上回る気温を観測する地域は珍しくなくなり、特に冬季オリンピックカーリング女子で有名な北海道北見市では観測史上最高を更新する39度を記録し冷房が必要が無いと言われていた地域でも今年から冷房器具を取り付けたという話も聞くようになりました。
熱中症予防もテレビ等で頻繁に報道され、各企業でも従業員に対し注意喚起をすることが日常化している状態ですので皆様におかれましても例え外出せずに部屋にいたとしても適度に水分補給を行い熱中症対策をしっかりと取っていただき健康第一でお過ごしください。
「暑さ寒さも彼岸まで」といいますが来月のお彼岸以降には酷暑も治まってもらいたいと願う次第です。
その他、この酷暑の中で夏の参院選で苦戦した自民・公明の与党が参議院でも議席を減らし過半数を割れ衆議院・参議院共に少数与党となったことは皆さんはご存じのことだと思います。
石破内閣の人事は選挙後も変わらず、一説では8月末に森山幹事長が選挙敗戦の責任を取る意味で辞任すると実しやかに噂されていましたが真意の程は定かではありません。
また、首相官邸前では「#石破辞めるな」と激励デモが行われていると報道され、その対抗として今度は「#石破辞めろデモ」が行われると噂され客観的な立場でみると随分と物々しい雰囲気を感じます。
過去には日本の総理大臣が短期間に幾度も変わった時期があり、主要諸国から信用を失いかけたこともあったので日本の首相がある意味文鎮のような役割で、でんと構え日本という国が発展し繫栄していくことが望ましい姿だと思いますが、現在の石破茂首相が続投か辞任かの賛否は自民党内でも意見が分れているのが実情です。

経済指標の一つである日経平均では概ね43,000円近くの水準で推移している為、マーケット的には大きな影響は受けていない感じはしますが、やはり政治面では与野党で足の引っ張り合いではなく協調し安定した政権運営を行ってもらい国民が安心して日々の生活が送れるような政策を打ち出し国家運営を行ってもらいたいと個人的には思います。

そこで、今回のお話はコインの中でも「地金型金貨」と「収集型金貨」の違いについて触れていきたいと思います。
地金型金貨と収集型金貨の違い
「アンティークコイン持ってるよ。メイプルリーフ金貨ね。」という方がたまにいらっしゃいますが、結論から言うとメイプルリーフ金貨はアンティークコインではございません。
端的に説明致しますとアンティークコインはいわゆる100年以上前に通貨として発行された金を含有している金貨以外に希少性を持っている銀貨、銅貨のことを意味します。
また、一例として100年以上前に日本国発行の天皇陛下記念金貨で額面が刻印さている金貨等が該当します。いわゆる金量と金価格の変動に関わらず指定された額面で取引が可能な金貨のことを指し通貨型金貨と呼ぶ方もいますがデザインや発行枚数によってプレミアムが付くことがあるのでアンティークコインに分類されます。
つまり、これらのアンティークコインのことを「収集型金貨」といいます。
一方、「地金型金貨」とは、地金型金貨として発行されるのではなく投資用に発行されたり、プルーフ加工をして鑑賞性をつけたり一定の価値がついている純金で作られている金貨を指します。
地金型金貨は鑑賞性を有していることから美しい金貨ではありますが、金貨に有している金価格以上のプレミアム価格がつくことは殆どありません。プルーフ加工とは表面を鏡のように磨き上げ、模様をつや消しにして浮き上がらせる加工のことを言います。
主な地金型金貨
収集型金貨いわゆるアンティークコインの種類は数多くあり、今後のお話の中から適時的にご紹介していきますが、地金型金貨の種類を一覧としてお伝えいたします。
まず地金方金貨は全部で8種類あります。
① クルーガーランド金貨
② メイプルリーフ金貨
③ パンダ金貨
④ カンガルー金貨
⑤ イーグル金貨
⑥ プリタニア金貨
⑦ ウィーン金貨
⑧ バッファロー金貨
見たことや聞いたことがあり、若しくは所有されている方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、端的ではありますが個々の金貨の特徴をお伝えいたします。
クルーガーランド金貨

1967年から南アフリカ共和国造幣局が発行している地金型金貨がクルーガーランド金貨です。
1967年7月3日に1トロイオンスのものが創鋳され、1980年に1/2, 1/4, 1/10トロイオンスの3種が創鋳され、1980年代には日本でもブームが起こりましたが、アパルトヘイトへの抗議として、日本を含む世界各国で輸入が自粛された。
その後、南アフリカに黒人政権が樹立して以降は限定品がわずかに販売されています。
メイプルリーフ金貨

1979年からカナダにあるカナダ王室造幣局が発行している地金型金貨で日本でも所有されている方が多く世界で一番流通されていてポピュラーな金貨がこのメイプルリーフ金貨です。
1979年に創鋳され、以後毎年発行され表面にカナダの元首としてエリザベス2世の肖像が描かれ裏面にサトウカエデの葉が浮き彫りされており、純度99.99パーセント(.9999)以上の純金製の金貨です。
1トロイオンス、1/2トロイオンス、1/4トロイオンス、1/10トロイオンス、1/20トロイオンスの5種があり、カナダでは法定通貨としての価値を持っていて、額面で50カナダドル、20カナダドル、10カナダドル、5カナダドル、1カナダドルと記載はあるものの名目上のものとなる為、市場価格は額面より遙かに高い価値がありますので、一般の通貨として使用してしまいますと勿体ないでは済まないことになります。
当時クルーガーランド金貨が地金型金貨市場では独壇場でしたが、南アフリカ共和国のアパルトヘイトに抗議をするためにメイプルリーフ金貨が発行された意味合いもあり、この金貨の成功をみて各国が地金型金貨市場に参入するようにもなりました。
1994年のみ1/15トロイオンス白金貨が発行され、1998年からは純度99.95%の白金貨、99.99%の銀貨が発行され、2005年から2007年には50カナダドルの額面で純度99.95%1オンスパラジウム貨も発行されました。その他2007年には100万カナダドル重量100キログラム純度99.99%直径50cm、厚さ3cmの金貨が販売され5人の方が購入をしたそうです。
パンダ金貨

1982年から中華人民共和国の中国造幣公司より発行されている地金型金貨がパンダ金貨です。
金の純度は99.9パーセント以上で1トロイオンス、1/2トロイオンス、1/4トロイオンス、1/10トロイオンス、1/20トロイオンスの5種が製造されています。
特徴としては表面にはジャイアントパンダ、裏面には北京天壇の祈年殿が描かれています。毎年パンダのデザインが変わり、発行年度によっては 収集家によって高額で取引されることもあり、パンダ金貨は 地金型金貨でありながら収集型金貨の性質を併せ持つと言われています。金の保証純度が99.9%であるため地金商での買取金額は一般的な地金と比較して低くなる傾向があり地金市場での信頼性は若干劣ると言われています。
カンガルー金貨

1986年からオーストラリア連邦の西オーストラリア州政府公営のパース造幣局から発行されている金貨がカンガルー金貨です。
特徴としては表面にオーストラリアの国王の肖像(2023年まではエリザベス2世、その後チャールズ3世)が描かれ、裏面にはカンガルーがレリーフされています。
この金貨は別名ナゲット金貨と呼ばれていて名前の由来はカンガルーの絵柄の前に自然金塊(ナゲット)の絵柄であったことから、今でもナゲット金貨として海外の銀行では呼ばれています。
また、パンダ金貨同様に裏面のカンガルーのデザインが毎年変わる為、収集型金貨の要素もあり人気がある金貨です。
純度も99.99%とフォーナインの最高純度を誇り、発行された年度によって発行枚数が少ない場合があるので、結果として金地金相場以上の価格をつけることもあります。
日本においても知名度が高く、ウィーン金貨やメイプルリーフ金貨と並び世界三大金貨と呼ばれている一つでもあり、日本国内では三菱マテリアルが販売をしています。
イーグル金貨

1986年からアメリカ合衆国のアメリカ合衆国造幣局が発行した地金型金貨がイーグル金貨です。
1933年以前にアメリカ10ドル金貨の呼び名もイーグル金貨と呼ばれていたため、混乱を避けるため地金型金貨の重量(1/10トロイオンス、1/4トロイオンス、1/2トロイオンス、1トロイオンス)をつけて呼ぶことが多いです。例えるならば1/2トロイオンスアメリカンゴールドイーグルと呼ぶそうです。
イーグル金貨は純度91.67%の銀と銅の合金を含み22金で収集用にプルーフ加工されたものも発行されている。1986年から純度99.9%のイーグル銀貨が発行され、1997年からは純度99.95%イーグル白金貨発行、2006年からは純度99.99%のバッファロー金貨が発行されました。
ブリタニア金貨

1987年からイギリス王立造幣局が発行する公式の地金型金貨がブリタニア金貨です。
特徴としては2012年以前は純度91.67%の22金で2013年以降から純度99.99%になりました。また、ブリタニアとはイギリスを女性に疑似化した言葉でコインの表面にはエリザベス女王若しくはチャールズ3世の肖像裏面にはブリタニア女神が描かれ芸術性も高く毎年デザインが変わることからコレクションとして人気があります。
ブリタニア女神は、三叉の矛と盾、オリーブの枝を持つ姿で描かれ、イギリスの軍事力や平和の象徴を意味しています。
そして、このブリタニア金貨も収集型金貨の要素を持った地金型金貨でもあります。
ウィーン金貨

1989年よりオーストリア造幣局発行の地金型金貨がウィーン金貨です。
特徴としては、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団をモチーフにしたデザインで、表面にはパイプオルガン、裏面にはビオラなどの管弦楽器が浮き彫りにされています。
純度は99.99%の最高品質で 1トロイオンス、1/2トロイオンス、1/4トロイオンス、1/10トロイオンス、1/25トロイオンスの5種類があります。
2004年には15枚限定品として直径37cm、厚さ2cm、重さ31,103kg、額面10万ユーロの1000トロイオンスの金貨が当時の価格で6千万円で販売されました。その時点で世界最大の金貨であったので大変話題になりました。
2004年の金価格は概ね1g1,500円位でしたので、現在の価格に換算すると2025年8月現在で約1g17,000円ですので、為替が円安の部分を省いても理屈上優に10倍以上の値がついても何ら不思議ではないことに驚きを隠せません。
バッファロー金貨

2006年からアメリカ合衆国造幣局から発行されている純度99.99%以上のハイクオリティーな地金型金貨がバッファロー金貨です。
この金貨は、表面にアメリカ先住民のインディアン、裏面には野牛のバッファローがレリーフされたデザインが特徴です。額面は通常50ドルで、1オンス(約31.10グラム)のタイプが一般的ですが、2008年には1/2オンス、1/4オンス、1/10オンスのサイズも発行されました。
バッファロー金貨には、流通用の地金タイプと収集家向けのプルーフ貨幣があり、プルーフ貨幣には「W」のミントマークが刻印されています。2013年には、バッファロー・ニッケル(1913年から1938年まで製造された5セント硬貨)の誕生100周年を記念して、「バッファロー リバースプルーフ金貨」も発行されています。
純金製であるため、その価値は純金の買取相場と重量によって決まりますが、コレクターからの人気も高く、グレードや発行枚数によって価格が変動することもあります。
今回のお話は地金型金貨の種類や特徴についてスポットをあててみました。
皆さんが知っている話ばかりだと思いますが何かのお役に立つ事ができれば幸いです。
